りせの本棚。

「一万回話しても、彼女には伝わらなかったこと」/ 加藤千恵

目次

はじめに

あらすじ

決別した母と十数年ぶりに顔をあわせた娘、友情は永遠に続くと思っていたあたしたち、親しくなかった昔の同僚、見えない鎖に縛られた姉妹、穏やかな彼女に物足りなさを感じる僕の前に現れた刺激的な女性――。

どれだけ一緒にいても、わかりあえない。でも近づきたくて、もどかしい。一筋縄ではいかない女同士の人間関係に悩めるあなたの心を鮮やかに解き放つ、共感度MAXの8篇!

加藤千恵さん。学生時代から親しませていただいている、大好きな作家さん。

短編8作からなる本作は、どれもサクッと読めるボリュームでありながらも「女同士」の関係がリアルに描かれていて、心をぎゅっと掴まれる。

どの作品もとても好きなのですが、ここでは小学生(10歳!)の美羽ちゃんが語り部の「あたしは恋をしない」を少し取り上げてみようと思う。

感想

「あたしは恋をしない」

そうそう、10歳でも女はちゃんと女で、冷静に周囲の大人や男子を見つめているのだ。正直なところ、美羽ちゃんにめちゃくちゃ共感してしまった。

「そんなことないよ」

「え?」

「ロクなもんじゃないって、間違いだよ」

「でも、離婚したりするじゃん」

 あたしは言い返した。怜子さんはちょっと黙った。確かにそうかもね、と同意してくれるのを待ったけど、違った。

離婚しちゃう人もいる、別にひどいから離婚するわけじゃないけど、中にはひどい人もいると思う。だけど」

 だけど?

「すごくいい男の人も、たくさんいる」

 いると思うとか、いるといいなとかじゃなく、いる、と言い切って、怜子さんはあたしをまっすぐに見た。

 あたしは、自分が叱られているような気持になった。別に怒鳴られたりしたわけじゃないのに。

P148

おわりに

りせ。

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