りせの本棚。

「レインツリーの国」/ 有川ひろ

目次

はじめに

きっかけは1冊の本。かつて読んだ、忘れられない小説の感想を検索した伸行は、「レインツリーの国」というブログにたどり着く。管理人は「ひとみ」。思わず送ったメールに返事があり、ふたりの交流が始まった。心の通ったやりとりを重ねるうち、伸行はどうしてもひとみに会いたいと思うようになっていく。しかし、彼女にはどうしても会えない理由があった――。不器用で真っ直ぐなふたりの、心あたたまる珠玉の恋愛小説。

あらすじより

この本はタイトルにある通り、「レインツリーの国」という個人ホームページでの交流をきっかけに出会った二人の男女の物語です。

実写映画化もされており、タイトルを耳にしたことのある方も多いかもしれません。

昨今ではすっかり当たり前の出会いの場となっているインターネットですが、この物語に最初に出会った10年前のわたしにはとても新鮮に感じられ、まだ高校生だったこともあり、読み進めながら心を躍らせていたのを今も覚えています。

そしてヒロインの「ひとみ」は、難聴を抱える女性でもあります。インターネット上の出会いであるからこそ、「伸行」はそのことを知らないまま、会うことになります。そして当然ながら、トラブルが起こってしまうのです。

有川ひろさんの作品は、現実のシビアさを上手に描写されるなあ、と唸ります。

印象に残った部分

痛みにも悩みにも貴賤はない。周りにどれだけ陳腐に見えようと、苦しむ本人にはそれが世界で一番重大な悩みだ。救急車で病院に担ぎ込まれるような重病人が近くにいても、自分が指を切ったことが一番痛くて辛い、それが人間だ。

P175

 どうしてひとみの言葉がこれほど好きなのか分かった。

彼女は――彼女たちは、耳が不自由な分だけ、言葉をとても大事にしているのだ。第一言語として自分たちに遺された言葉を。その言葉を大事に使って、真摯に理屈を組み立てる。

 だから伸行はひとみの言葉に魅かれるのだ。あれほど真摯に使われる言葉はまたとないからだ。自分と似ていて少し違う心地よさ――それは、ひとみが言葉の限りある愛おしさを知っているからだ。

 その言葉で大切な思い出の本を語られたら、魅かれない奴はいないだろう。

P184

 

おわりに

これを読むと、「図書館戦争」シリーズがもっともっと楽しめる一冊です📚

りせ。

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